・1 清川泰次「天と地とー56」1956
反射する金属のような光沢、奥行きを感じる。
・2 飯田昭二「Half and Half」1969
トリック造形、真ん中に鏡、水色と白の変化。
・3 丹羽勝次「箱シリーズ’68」1968
箱はないが平面にかかったロープや平面がさも立体のように見えるトリック。
・4 丹羽勝次「NO HOOKS」1968
平面にロープ、さも立体のような平面のトリック。
・5 中村宏「車窓篇 TYPE4」1977~90
静謐画面、車の車内、人の手だけ写る、揺蕩うような紐、何?
・6 前田守一「遠近のものさし」1967
平面なのに、遠近感あるものさし、だまし絵。
・7 伊藤隆史「壁ノ鳥」1958
レリーフのような、ユーモラスな描写。
・8 遠藤亨「BOTTLE」1979
瓶と卵、不思議に重なる。
・9 長岡宏「MITSUI BUILDING」1975
見上げるビル、空に似通うビル壁面の反射に映る向かいのビル、完全な左右対称で現実にありえないが、均整の取れたバランス。
・10 長岡宏「Past-Present-future(A)」1975
高速道、フロントガラスから見える前景、バックミラーに映る後景。
・11 長岡宏「雑草’81-A」1981
繁って開く草草、緑の多種多様な色遣いに深み。
・12 鈴木慶則「非在のタブロー(マグリットによる)」1967
画面構成を盾半分ずつ表と裏にして、両面同時に見せているような。
・13 野田哲也「Sept.22nd ’87.in KikkodaiKashiwa-shi」」1987
新興住宅団地がのどかに広がる日常風景。
・14 柳澤紀子「水邊の庭Ⅰ」1998
抱きあう二人、ボートには水がたまり水面にはおもちゃのボートが浮く、何かさめざめ。、
・15 柳澤紀子「水邊の庭Ⅴ」2000
天使の羽根、抱きかかえる手のような水の塊?
・16 柳澤紀子「水邊の庭Ⅷ」2002
抱きかかえるような両手、転がったような横倒しの桶、近づく犬。
・17 依田寿久「無題No.5」1980
象の皮膚のような凹凸、硬そうな皮膚表面のような。
・18* 長船恒利「在るもの「島田」」1978
昭和レトロな木造建築、風情がよい。
・19* 長船恒利「在るもの「清水」」1978
草薙神社への案内としての南幹線上の石鳥居、何気ない日常風景に風情が漂う。
・20* 長船恒利「在るもの「菊川」」1986
バーンと道、鉄塔、丘が広がる。
・21 田中孝「On The Table」1981
画面を明るくし、右側を暗くし、中央にある物に陰影がつくように配置。
・22 園山晴己「D’Encre-Y」1988
汚れたインクとインク置き場、風情漂う空間。
・23 辰野登恵子「Black-85M-2」1985
白と黒、奥行き、疾走感、停滞感。
・24 森村泰昌「批評とその愛人(1)(4)(5)(7)」1989
温かそうに赤みを帯びたフルーツが眠る人の顔に。
・25 川俣正「袋井駅前プロジェクト1988」1988
斜めの立体模型、不思議な空間。
・26 白井嘉尚「シャーベットのように」1987
ブチャーと広がったかのような色とりどりのパズルのピースや溶けだした液体ジェルのようなカラフルでカオス。
・27 白井嘉尚「Drawing by Printing(1991,10-4)」1991
暗い、中央の縦の白っぽいものは何?深みが。
・28 白井嘉尚「Drawing by Printing(1993,5‣31)」1993
墨絵のような暗い何か? もやもや。
・29 宮島達男「Monism/Dualism No.12」1999
数字の点滅照明、緑と赤、変化する数字、1~9までがランダム、0はない、
・30 石田徹也「飛べなくなった人」1996
シラーとした目つきで、飛行機と化したサラリーマン男、侘しくも流れのままに生きていくような。
・31 石田徹也「引き出し」1996
彼の作品にしては小品、困惑したような表情、棺桶には花を手向けられた本人が眠っている、
・32 大庭大介「THE BATTLE STAGE」2016
金属のような反射、彫りつけられたような曲線が縦横無尽に走る。
~名品コーナー(1階エントランス)~
・1 岸駒:がんく「芙蓉峰」19世紀前半(江戸時代後期)
富士山頂の白雪を広々と清々しく描き、右に雲を湧かせ風情漂わす。
・2 和田英作「富士」1918
冬早朝、朝焼けに輝く白富士、麓は冬枯れた枯葉の雑草。
・3 ガスパール・デュゲ「サビーニの山羊飼い」1669~1671
田舎の薄暗い光景を自然豊かにのんびり描く。
・No.に*個人蔵:18,19,20、左記以外県立美術館蔵
・総評:主に当館蔵作品で、現代美術の動向を感じさせつつ、「天地耕作」の鑑賞手引きの参考にしている。